施設の紹介
旧東田川郡会議事堂(県指定有形文化財)
現存する郡会議事堂は明治36年の建築であり、木造2階建、壁は下見板張りを基本とする洋風建築です。 1階は外周に廊下を廻しその内側に12畳半の座敷を4間、横長の20畳の座敷1間があります。2階は洋風の大広間で議場や各種会合に使用されていました。初代の郡会議事堂は建築年代が不明ですが、焼失した初代郡役所の代替としてこれを貸出していた記録があり、明治19年には存在していたことが明らかとなっています。その古写真から洋風の2階建てであったと推測されますが、確たる資料としては残っていません。大正15(1926)年の郡制廃止後、東田川電気事業組合事務所を経て昭和59(1984)年まで旧藤島町の議場として利用されていました。
明治ホールは、椅子席で150人程度の収容が可能となっており、コンサ-トや講演会などに利用されています。とりわけ室内楽には最適で、木の響きがするホ-ルとして出演者にも聴衆にも好評です。
<2F 明治ホール>
洋風の明治ホールは主にコンサートや講演会などに利用されています。
<1F 図書館藤島分館>
外観とは正反対の純和風のたたずまいが作り出す空間は、本とともに過ごすくつろぎの時間を与えてくれます。
木造二階建 | 正面中央平屋建 玄関突出 |
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軒高 | 9,054m |
建築面積 | 592.6平方メートル |
文化財指定年月日 | 昭和63年(1988)4月12日 |
文化・生涯学習活動の拠点としての東田川文化記念館
当館は藤島地域の文化の拠点としての役割も担っております。
市民や近隣住民が当館を拠点として主体的・積極的に活動するための努力を続けています。
文化活動と生涯学習活動との間には、ほとんどの場合切っても切り離せない関係があります。
幸い、活動は日が重ねるにつれて活発となり、現在は庄内地方の一つの文化の発信基地となりつつあると自負しております。皆さんもお気軽に当館の活動に参加してみませんか。
明治ホ-ルコンサ-ト
当館は平成8年7月にオープンしましたが、以来「明治ホールコンサート」として数々のコンサートを重ねています。明治の雰囲気に満ちたこのホールは、木造の温かな風合と音響の良さで来場者はもちろん、出演者からの評判も上々です。今ではすっかり定着し、次回の開催を待ち望むファンも増えています。
このコンサートには、世界的な胡弓奏者「楊興新」やロシアの若手No.1ピアニスト「エカテリーナ・リヒテル」なども出演していますが、地元(藤島地域・近隣市町村)出身のアーティストの支援も大切にしています。これまでも藤島出身で、仙台フィルハーモニー管弦楽団の主席チェリスト「山本純」氏や鶴岡出身のサクソフォン奏者「小串俊寿」、ピアニストの「皆川純一」両氏による演奏会等も開催しました。また、前途有為の若い人にも目を向け、藤島地域内や近隣市町村出身のアマチュアピアニストのリサイタルも多数開催されています。
さらにプロ演奏家のコンサート以外にも芸術文化団体支援の場として「大正琴発表会」「ピアノ教室発表会」「県立庄内農業高校演劇部公演」「人形芝居公演」なども開催されています。
営利を目的としないコンサ-トや発表会、展示などへの支援
記念館に置かれた明治ホ-ルや企画展示コ-ナ-を巣立ちの場としたいという願いで、入場無料の公演については明治ホ-ルや企画展示コ-ナ-の使用料を無料としております。PRなどもできるだけ協力しますのでどうぞご遠慮なくご相談ください。絵画展、写真展などの展示についても同様です。
企画展示の推進
明治ホ-ルやギャラリー藤(郡役所内)などを利用して展示活動も活発に行なっています。当館は藤島地域や近隣住民の方々の日常の文化活動の継続と発展を何よりも大切にしており、一流の文化も大切にしながらも、より親しみやすく身近な、誰でも参加できる文化活動をめざしているのが大きな特徴であると言えます。